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たった数ヶ月のことだったのですが、20代半ばにオーストラリアに留学した経験は私にとって人生観を変えるほどの貴重な時間でした。
良くも悪くも衝撃を受ける出来事は多々ありましたが、そのうちの一つは、働き方や日本人の真面目さについてで、以前記事を書きました。
詳しくはこちら↓↓
今日は別のテーマ「世界は広い!」と「無知の恐ろしさ」について書きたいと思います。
単なる備忘録的な記録になりますので、興味のある方だけどうぞ。
初めて知った世界のこと
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当時私は、現地で語学学校に在籍していました。
同じクラスには
- 韓国人
- チリ人
- タイ人
- コロンビア人
- ブラジル人
- フランス人
- ハンガリー人
がいました。
毎日ランチタイムになると全員で外に食べに行く、という仲良しのクラスだったのですが、みな母国語がそれぞれが違う中、共通の言語は英語だけなので、たどたどしい英語を駆使してどうにかコミュニケーションを取っていました。
ところでみなさん、コロンビアってどんな国?って言われたら、説明できますか?
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とか、そんな程度ではないでしょうか。
チリはどうですか?
やたらと細長い南米の国、くらいの知識しかない方も多いのではないでしょうか。
実はまさに私がそうでした。
公用語が何かも知らなかったです。
そんな程度しか知らなかった私ですが、彼らとの交流から、色々なことを知りました。
コロンビア編
ある日、コロンビア人の男の子に「コロンビアってどんな国?」と聞いてみたのです。
コロ彼「とってもいい国だよ!」
私「コーヒーくらいしか知識がないんだけど」
コロ彼「まず、人が優しい。気候がいい。あと何よりコカインがたくさん取れるところなんて最高だね!」
ちょいちょいちょい!
なんだって?
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私「えっと…コロンビアではコカインはOK?」
コロ彼「自分用に2,3本持ってる分には問題ない。販売用に持ってるとアウトだけどね」
(※2010年代当時の話です。今は変わっているかもしれません)
なんと!
日本にいたら絶対に聞くことがなかったようなセリフを聞くことになりました。
当時、すごく衝撃を受けた記憶があります。
と同時に、知らない世界を知る楽しさを感じました。
チリ編
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ある日の授業で”move”という単語の意味について先生が説明する場面がありました。
細かい部分は忘れてしまったのですが、先生が
move to 〇〇 だと「引っ越す」の意味になるけど、 move 〇〇 だと「家ごと引っ越す」の意味になるから気を付けて。
家ごと引っ越すとかおかしいでしょww
といったようなことを言ったんですね。
それを聞いていたチリ人の女の子が、ボソッと
「私はいつも家ごと引っ越すけど」
と言ったんです。
クラス中が騒然。
クラス「え、家ごと!?どうやって?」
チリカノ「川に浮かべて牛に引かせる」
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クラス「え、住所は?」
チリカノ「住所はない。郵便物は自分で郵便局に取りに行く」
クラス中、絶句。
もちろん、チリ全土がそうではないでしょう。
彼女がたまたまそういう環境にいるということだけかもしれません。
でも、日本ではありえない状況に、私はまた話を聞きながらワクワクしていました。
すごい!知らないことが多すぎる。
もっと世界のことを知りたい!
私はそう思いました。
他にもたくさんありますが、また機会があれば別の記事で紹介しますね。
無知の恐ろしさ
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オーストラリアに滞在中、実は一番強く感じたこと、それは「日本のセクシャリティへの理解の遅れ」でした。
非常にセンシティブな話題なのですが、日本を外から見てみて一番強く感じたことは実はこれです。
日本はセクシャルマイノリティへの理解が遅すぎる。
留学する数年前、友人と旅行で最初にオーストラリアを訪れた際、たまたまそのタイミングで
世界最大規模のLGBTQIパレード「シドニー・マルディグラ」が行われていたんです。
当時は単に「ゲイパレード」と呼ばれていました。
そこら中にゲイカップルの人たちが溢れかえり、抱き合ったりキスしたりしていました。
これまた衝撃的な光景で驚いたのを覚えています。
それから数年経って再びシドニーを訪れた時、やはりシドニーは非常にゲイの方に寛容な場所で、当たり前のようにゲイ(が目立っていましたが、他にも色々)カップルがいました。
とても驚いたのは、日本人のゲイカップルや、日本人と外国人のゲイカップルなども多数いたということです。
普段日本で生活していて、そんなに頻繁にセクシャルマイノリティの方に出会いませんよね。
でもそれは決して数が少ないということではなくて、表に出ていないだけのことなんですよね。
日本にいるよりも遥かに多くの日本人ゲイカップルを、異国の地で見かけたことが私はとてもショックでした。
日本という環境がそうさせているんだな、言い出しにくい風潮がまだまだ根強く残っているのだな、と感じずにはいられませんでした。
スイス人のハウスメイト
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滞在中、同じホームステイ先にスイス人の女の子がいました。
彼女とはとても仲良くなって、週3~4回(多いな!)は夜にワインを飲みながら色々なことを語り合いました。
彼女の家族の話を聞いていた時、
「両親と、兄と、兄のボーイフレンドと一緒に住んでいる」と言ったことにも衝撃を受けました。
あ、お兄ちゃんはゲイなんだね。
っていうか、その兄のボーイフレンドと一緒に家族みんなで住んでるってすごいな!
家族みんながそのことを受け入れているってことですよね。
当時この話を聞いた時からかなり時間は経ちましたが、今でも日本ではなかなか難しいのではないでしょうか。
そんな話を聞きながらも、「日本は遅れすぎている」と強く感じました。
英会話教室の先生
帰国後、せっかく学んだ英語を忘れないために、私はしばらく英会話教室に通っていました。
担当の先生はアメリカ人の男性で、私は彼ととても仲良くなって、もう一人の女性の先生も合わせて3人で休日に一緒に遊びに出かけたりするようになりました。
そんなある日、先生から「僕はゲイなんだよ」と言われました。
私はオーストラリアでの経験もあったので、「あーそうなんだ」くらいだったのですが、続いて先生から
「僕はこのことを隠しておきたくないので、他の生徒にもオープンにしたいんだけど、どう思う?」
と聞かれたのです。
少し考えて、私は言いました。
「残念だけど、やめておいた方がいい。嫌な思いをすることになると思う。日本はあなたの国ほど性に対して寛容じゃない」
なんて、こんな難しいことを英語で言えるはずもないので(苦笑)それっぽいことを伝え、先生がそれを察してくれたという感じなのですが。
これを言いながらも、日本人としてとても情けない気持ちになったことを覚えています。
まとめ
まっだまだ書きたいこと、当時感じたことはいっぱいあります。
あれからかなり時間が経過しましたが、今でも昨日のことのように思い出せます。
日常的に誰かに語ることはありませんが、私は当時の経験を財産だと思っていて、
- 自ら飛び込まなければ知りえないことは山ほどある
- そこで知り得たことは否定せず受け入れる
この2つをいつも心に留めています。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!